マンション投資のバブル懸念について

日本の個人金融資産は世界有数の規模といわれていますが、戦後の高度経済成長期を通じて、その大部分は預貯金で運用されていました。
経済成長期は預貯金の利息が高利回りなため、リスクがある運用をしなくても十分な収益が得られたこと、”はたらかざるもの、食うべからず”という標語があるくらい、勤勉な国民性から”、投機的な取引を好まなかったことなどが原因として考えられますが、投資は投機やギャンブルとは本質的に異なります。
現金や預金で運用していれば、額面上は元本保証ですが、グローバル経済の中で、食料や資源の多くを輸入に依存している日本では、外国為替レートの変化は物価にも影響し、例えば1ドル100円から150円まで円安が進行すれば、海外で1ドルで売っているものの値段は、100円から150円に上昇するため、現金の相対的な価値は下がってしまいます。
マンション投資は、月々安定した家賃収入が得られる、リターン期待の投資という意味だけでなく、物価上昇(=インフレ)にも強いので、資産防衛にも役立つ分散投資として注目されています。
ところで、モノの値段は、需要と供給、買いたいという人の値段と、売りたいという人の値段がマッチして決まります。
特に、不動産は同じものが二つとないため、人気が高まると価格もそれを反映して上昇しますが、人気の過熱化によって実力以上の評価で売買されることをバブル化といいます。
もともと定価のない不動産は、いったん評価が下がると、元の価値で取引するのは難しく、下落の循環になってしまう状態を俗にバブルの崩壊といいます。
不動産の価値が、実需に伴って適正な価格上昇をしているのか、実際の価値を離れてバブル状態になっているかは、後になってはじめてわかることです。
マンション投資では、運用資産を安く買うことが望ましいですが、現在のような価格上昇局面では、ただ下がるのを待っていても投資のチャンスを逃してしまいます。
現在、東京近郊は2020年のオリンピックに向けた期待から価格上昇を続けている一方で、日本全体では少子高齢化により人口は減少、地方の空き家も社会問題化するなど、不動産の価値は二極化が進んでいます。
マンション投資では、市場全体のバブル化懸念よりも、価値ある物件は人気が持続し、一方で、人気のない物件は価格下落が止まらないため、価格が手ごろなお買い得物件を探すのではなく、普遍的に価値ある立地の物件を購入することが大切です。